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奈良県警察本部

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    特殊詐欺のターゲットが変化している!

    • ID:7830

     今からお話する内容は令和7年中の特殊詐欺の特徴を捉え、解説したものです。

     令和8年4月から特殊詐欺の中にSNS型投資・ロマンス詐欺も含まれるようになりましたが、これから解説する特殊詐欺にSNS型投資・ロマンス詐欺は含まれていません。

    被害者の5割は65歳未満!

     特殊詐欺について、「高齢者がだまされる犯罪だ」というイメージはありませんか?

     少し前まではそれが一般的な認識でしたが、今は違うんです。

    特殊詐欺被害者の年齢は?(奈良県)

    特殊詐欺被害者の年齢グラフ

     上のグラフのように、令和5年までは、被害者の8割から9割が「65歳以上の高齢者」でした。
     しかし、令和6年に、突然、被害者の半数が「65歳未満」となりました。
     若い人がターゲットにされているんです!

    特殊詐欺被害者の年齢の内訳は?(奈良県:令和7年)

    特殊詐欺被害者の年齢の内訳のグラフ

     「65歳未満」の被害者をみると、若年層から中年層まで、幅広い年齢の方が被害に遭っていることがわかります。

    特殊詐欺の電話は、どこにかかってくる?(奈良県)

    特殊詐欺がかかってくる電話のグラフ

     最近、特殊詐欺の電話は、携帯電話(スマホ)にもかかってくるようになりました。
     少し前までは、「特殊詐欺といえば、家の固定電話にかかってくる」のが一般的だったのに、今や、詐欺の電話の半数近くは、スマホにかかってきています。
     そう、若い人も、スマホにかかってくる詐欺にだまされ、被害に遭っているのです。

    ナピちゃんの画像1

    スマホにかかってくるのは、どんな詐欺なの?

    警察官の画像1

     いろんなパターンがありますが、警察官が登場するのが大きな特徴です。もちろん、相手はニセモノです。でも、LINE等の通信アプリでビデオ通話を求められ、こんなモノを見せてきます!

    偽警官の画像
    偽逮捕状の画像

    ※ いずれも、実際の犯行画像(動画)です(一部加工済)。

    警察官の画像2

      犯人は、あなたの名前が書かれた逮捕状を見せ、「あなたが犯罪に加担した証拠がある。身の潔白を証明したいなら、資産の捜査に協力しなさい」などと言い、預金を振り込ませてだまし取ります。

    詐欺の電話は「国際電話」でかかってくる!

    ナピちゃんの画像2

     こうした詐欺の電話は、「+」などで始まる国際電話番号からかかってきます。
     では、実際にどれほどの方が、このような電話を受けているのでしょう?
     街の方にアンケートしてみました!

    街かどアンケートようす
    街かどアンケート

    今年に入り、携帯電話に「海外からの電話」がありましたか?

    海外からの電話グラフ


    警察官の画像3

      なんと、89%の方が「海外からの電話」を受けた経験がありました。海外に知り合いが住んでいるという方はほとんどいなかったので、これは詐欺の電話なのです!
      ちなみに、この記事を書いている担当者(警察官)のスマホにも、頻繁に怪しい番号から電話がかかってきます・・・本当に迷惑です!

    (海外からの電話があったと回答した人に)その電話に出ましたか?

    海外からの電話出たことがあるかのグラフ

      ほとんどの方は、「海外からの電話」には出ていませんでした。電話に出なければだまされることもないので、これが「最も確実な防犯対策」なのです!

    警察官の画像4

      一方、15%の方は電話に出てしまった経験がありました。ある方は、
    「警察官を名乗る者にだまされ、お金を振り込みそうになりました。ギリギリのところで詐欺に気付きましたが、危ないところでした・・・」
    と、詐欺被害に遭いそうになった経験を話してくださいました。
      このように、みなさんの身近に詐欺被害は迫っているのです!

    ナピちゃんの画像3

    どうして詐欺にだまされてしまうの?

    警察官の画像5

      詐欺の電話は誰にでもかかってきます(先ほど書いたように、警察官である私のスマホにも!)。
      しかし、多くの人は、「自分には、詐欺の電話はかかってこないだろう」「詐欺の電話がかかってきても、自分なら詐欺だと気付くことができるはずだ」と考えています。心理学の世界では、これを「楽観性バイアス」や「過信バイアス」と呼んでいます。

    楽観性バイアス・・・好ましくないことが起こる確率を過小評価する。過信バイアス・・・自分の能力を過信する。
    ナピちゃんの画像5

     なるほど。
     この「バイアス」によって、だまされやすくなってしまっているのね。

    「自分は特殊詐欺の被害に遭わない」という自信を持っていましたか?

    警察官の画像6

      実際に、特殊詐欺の被害に遭われた方を対象としたアンケート(奈良県警察が令和7年に実施)では、およそ7割の方が「自分は詐欺に遭わないという自信があった」と回答しています。

    自分は詐欺に遭わない自信のグラフ

    特殊詐欺の被害に遭わないため、普段から注意していることはありますか?

    警察官の画像7

      「自分は詐欺に遭わない」という自信があると、「被害防止のための対策は必要ない」と考えてしまいます。そのため、多くの方が詐欺被害の予防策を取っていません。
      同じアンケートでは、およそ7割の被害者の方が「とくに対策を取っていなかった」と回答しています。

    特殊詐欺被害に対する対策を取っているかのグラフ
    警察官の画像8

      それでも「自分は詐欺被害に遭うことはない」と思っているあなた!
      次のようなことに心当たりはありませんか?

    ・「歩きスマホ」をすることがある・自動車の中に「盗まれると困るもの」を積んだままにすることがある

     どれも「事故や盗難被害のリスクがある行動」です。周りから見ると「危ないな」「不用心だな」と思うわけですが、当事者に「危ないですよ!」と声をかけると、きっと「大丈夫、大丈夫」という返事が返ってくるでしょう。それは「楽観性バイアス・過信バイアス」の影響を受けているからです。

     上の例だと、リスクを避けるための対策は簡単です。

    • 「歩きスマホ」をしない
    • 自動車から離れるときは、車内を空っぽにする
    警察官の画像9

      では、詐欺の被害に遭わないようにするには、どうすればいいでしょう?

    ナピちゃんの画像6

     常に警戒して、電話がかかってきたら撃退すればいいのね!

    警察官画像10

        ダメダメ!それだと「家のカギを開けたままにして、ドロボウが入ってきたら撃退する」というのと同じですよ!

     特殊詐欺の犯人は、タダモノではありません。訓練を積んだ組織的犯罪グループであり、しかも、あなたの氏名や連絡先などの個人情報をひそかに入手して、ニセモノの逮捕状まで準備して襲いかかってくるのです。

     電話に出て撃退しようとするのは、武装した強盗に素手で抵抗しようとするようなものです!

     ちなみに、この記事を書いている担当者(警察官)は、詐欺被害に遭ったことが2回あります。

     もちろん、自分がまんまとだまされるなんて、思ってもみませんでした。自分はうっかり者だと落ち込んだものですが、ほかの警察官からも「電話に出て、途中までは信じてしまった」という話を聞きます。

     こうした経験から、担当者は、防犯教室で「だまされる人に落ち度があるのではなく、だます犯人がプロフェッショナルなのだ。プロに立ち向かうのは無謀なのだ」と呼びかけています。

    戦わずして、詐欺に勝とう!

     ここまでをまとめると、

    • 特殊詐欺の電話は、固定電話にも携帯電話にもかかってくる
    • 携帯電話にかかってくる詐欺の電話で、若い方が被害に遭うケースが増えている

    • 犯人は国際電話を悪用しており、実際に多くの方が「国際電話番号からの不審な着信」を経験している
    • 特殊詐欺の被害に遭わないための対策を、とっていない人が多い。これは「自分は大丈夫」という「楽観性バイアス」、「過信バイアス」の影響である
    • 犯人はプロの組織的犯罪グループで、相手の個人情報を入手してニセモノの逮捕状まで作り、準備万端で襲いかかってくるため、会話だけで詐欺だと見破るのは難しい

     ということになります。

     繰り返しになりますが、電話に出て撃退しようとするのは、武装した強盗に素手で抵抗しようとするようなものです!

     ですので、そんな相手とは、戦わないことが賢明です。つまり、詐欺犯人に勝つためには・・・

    詐欺の電話には、でない!
    ナピちゃんの画像7

     ・・・いやいや、どの電話が詐欺の電話か、出ないとわからないでしょ

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      そのとおり! だから、電話に出てはダメなんです。

    ナピちゃん画像8

     電話に出ないって、それやったら電話の意味ないじゃん!

     

    警察官の画像12

      「すべての電話に出ない」のは、確かに現実的ではありません。
      だから、電話機に詐欺かどうか見分けてもらいましょう。「疑わしい電話をブロックする」機能を付ければいいんです!

    ナピちゃんの画像9

     そんな便利な機能があるの!? ・・・でも、お金かかるんでしょ?

    警察官の画像13

      いえ、ほとんどの対策は【無料】で手続きできます。

    固定電話の詐欺対策

    (1) 国際電話がかかってこないようにする

    固定電話画像1

     詐欺電話の多くは、国際電話でかかってきます。これを無料で止めることができます。
     手続きは「国際電話不取扱受付センター」に電話またはWeb申込みするだけ!

    みんとめチラシ

    (2) ナンバー・ディスプレイ/ナンバーリクエストを利用する

    固定電話画像2

     NTT西日本では、70歳以上の契約者、または70歳以上の方と同居している契約者は、【月額利用料】と【工事費】を無料化する取組を行っています。
     ナンバーリクエストは、詐欺に使われる非通知電話を拒否する機能ですので、すぐに導入しましょう!

    ナンバーディスプレイのチラシ

    (3) 防犯機能のついた電話機を利用する

    固定電話画像3

     (1)で国際電話を、(2)で非通知電話を拒否できますが、詐欺の犯人は普通の携帯電話番号などでも電話をかけてきます。
     こういった電話に対し、相手に「詐欺防止のため録音します」と警告したり、あなたに「迷惑電話の可能性があります」と教えてくれる【防犯電話】を導入しましょう!

     【防犯電話】は電器店等で販売しており、県内の多くの市町村には購入助成金の制度があります。お住まいの市町村に問い合わせてください。

    スマートフォンの詐欺対策

    防犯機能の付いた無料アプリを利用する

    スマホ閲覧中(男性)の画像

     スマートフォンには、国際電話や詐欺電話をブロックする機能を備えた【警察庁推奨:特殊詐欺対策アプリ(無料)】をインストールしましょう!

    警視庁推奨 特殊詐欺対策アプリ チラシ

    「奈良防犯心理研究会」が始動!

     令和8年3月、奈良県警察は、県内外の大学で心理学を研究する有識者と協働した【奈良防犯心理研究会】を設立しました。

     「なぜだまされてしまうのか」、「犯人はどんなテクニックを駆使しているのか」について、心理学の視点からアプローチし、被害を防ぐための効果的な対策を検討していく予定です。

    奈良防犯心理研究会集合写真

     研究会には、奈良大学、奈良女子大学、手塚山大学、滋賀大学、大阪教育大学の先生方にご参画いただきました。

     奈良県警察は、特殊詐欺の被害を減らし、県民のみなさんに安全・安心を届けるため、様々な防犯対策を進めていきます。

     防犯に関する様々な情報は、奈良県警察安全・安心アプリ【ナポリス】で配信中!

     みなさんも、【戦わずして詐欺に勝つ!】を合い言葉に、周りの方にも被害防止を呼びかけてください。

    ナポリスチラシ1


    ナポリスチラシ2

    お問い合わせ

    奈良県警察本部生活安全部 生活安全企画課 犯罪抑止対策室 


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