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奈良県警察本部

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あしあと

    ボランティアインタビュー(県立五條高校 交通安全委員会・家庭クラブ)

    • ID:7453

    交通安全委員会とは?

     皆さんは、高校生の頃、どんな委員会活動をされていましたか?

     県立五條高校には、奈良県内で唯一「交通安全委員会」があります。

     県立五條高校の交通安全委員会は昭和57年に結成されました。

     結成された当時は、全国的に交通事故が多発しており、高校生が関係する重大事故も多く発生していたため、少しでも悲惨な交通事故を減らしたいという想いからこの委員会が誕生したそうです。

     現在は40名の生徒が所属し、同校の家庭クラブと協力して全国交通安全運動の期間中に、五條警察署員やボランティアの方々と共に交通事故防止を呼びかける啓発活動に取り組んでいます。

    出発式の大トリに登場したのは、高校生3人組

    整列する五條高校の生徒

     
     9月2日(火曜日)、奈良県コンベンションセンター天平広場において、「令和7年秋の交通安全県民運動出発式」が行われました。
     そこには、交通安全協会の方々や新聞社、テレビ局の取材関係者、同センターの利用者など、多くの方々に見守られながら県警マスコットキャラクターのナポくん、ナピちゃんに両サイドを挟まれ、やや緊張した様子の男子高校生3人組がいました。
     彼らが、今回取材に協力していただいた県立五條高校の交通安全委員会・家庭クラブに所属する学生達です。

    出発号令をかける様子



     彼らは出発式での「交通安全宣言」と「部隊出動号令」の大役を任されていました。

     「『自分の命は自分で守る』ことを意識し、学校全体で交通事故ゼロを目指し、交通安全に努めることをここに宣言します。」

     3人の堂々とした宣言と号令の後、白バイ、パトカーが出発し、3人の横顔には安堵の表情が見えました。

    五條高校生写真

     

      出発式の大役を務め終えた彼らにインタビューをさせていただきました!
      (向かって左側から、交通安全委員会所属の田仲さん、田井中さん、家庭クラブ所属の下村さん)

    「交通安全」について

    普段、交通安全で気をつけていることはありますか。

    学生インタビュー

    田井中さん:青信号だからと決めつけず、交差点や横断歩道を渡る時は必ず左右の確認をするようにしています。

    田仲さん:自転車に乗る時は踏切の前で少し立ち止まって安全確認をしています。

    下村さん:部活から帰る頃には暗くなっているので普段から肩掛け反射材を使うようにしています。

    自転車や歩行者の立場として、交通安全についてどう思いますか。

     下村さん:具体的に、危ない!と危険を感じた場面はありませんが、時々歩行者がいるにもかかわらず、スピードを出す車がいるので怖いと思います。

     田仲さん:歩行者や自転車を利用する人に関しては「違反をしている」という意識が低い感じがします。横断歩道のない道路を斜め横断したり、信号無視したりする人を見かけます。

    交通事故が起こらないように、どうすれば多くの人に伝わると思いますか。

    インタビューを受ける学生

    田井中さん:私が小学生の頃、走行中の車とぶつかり、事故に遭ったことがあります。その時は軽いケガで済んだのですが、もし重傷だったり死んでいたかもしれないと考えると、私だけでなく家族等の周りの人の人生も大きく変えてしまっていたと思います。事故を起こしたり、事故に遭ったりしないためにも、安全確認を怠らないことが大切だと思いました。また、交通事故の注意喚起に関するポスターや看板を作成し、みんなから見えやすい位置に設置したら気をつける人が増えると思います。

    交通安全委員会ではどんな活動をされていますか?

     1年生はポスターを作成し、学校内に掲示して交通安全意識の向上を図っています。

    ポスター1
    ポスター2
    ポスター3
    ポスター4

     また、春と秋に開催される全国交通安全運動の期間中には、家庭クラブが製作したマスコットを使って、交通安全啓発活動に取り組んでいます。

    家庭クラブの取り組み

    無事カエルマスコット

     家庭クラブは1年生全員が入部しており、その代表14名の生徒が製作・活動しています。
     家庭クラブの生徒が作った作品
     
         『無事にカエル(帰る)マスコット』

    を見せてもらいました。


    無事にカエルマスコット製作の様子

    マスコット制作光景
    カエルマスコット作成様子

     
     
     

    無事カエルマスコットを縫う様子



    家庭クラブの生徒に、代表として活動しようと思った理由を聞いたところ、
     
    「私達は、直接啓発活動をすることはありませんが、マスコットを製作することで、受け取った人に『事故をしないように気をつけないといけないな』と考えてもらうきっかけを作る役割として、交通事故の減少に貢献したいと思ったからです。」

    という回答が返ってきました。

    完成された無事カエルマスコット


     そして、完成したマスコットがこちら。

     目を作るのが細かくて難しいそうですが、1個1個の表情を変えて工夫しているところが可愛いですね!


     何個くらいマスコットを作るのか聞いたところ、春・秋の交通安全啓発活動にむけて、各50個ずつ、年間100個を製作しているとのことでした。

     1個作製するのに、2時間ほど要し、完成した「無事にカエルマスコット」は交通安全委員会の生徒へと渡ります。


    交通安全委員会の啓発活動

     9月29日(月曜日)、五條警察署員等とともに交通安全委員会の生徒達は、五條市内のス-パーの駐車場内において啓発活動を行いました。

     家庭クラブの生徒が作ったマスコットと啓発物品を、来店客に手渡し、「事故に気をつけてください」「飲酒運転は絶対にしないでください」「自転車に乗る時はヘルメットを着用してください」等々、それぞれが家庭クラブの生徒の分も気持ちを込めて声を掛けました。

    啓発活動状況2
    啓発活動状況1
    五條高校生徒啓発3
    啓発活動状況5
    啓発活動状況7
    集合写真

    啓発活動を終えて

     交通安全委員会の生徒達に啓発活動を終えた後の感想を聞いてみました。

      「啓発活動をすることによって自分自身も気を付けようと感じた」

      「啓発物品を受け取ってくれるとうれしい」

      「説明するのが難しいと感じたが良い機会となった」

    等、とても前向きな感想ばかりでした。

     「高校生」という若さで、「交通事故を少しでも減らすためにはどうしたらいいか」ということを1人ひとりが考え、委員会に所属して活動をしている姿が素晴らしいと感じました。

     みなさんの活動が交通安全につながっています。

     高校を卒業する頃には、自動車運転免許を取得する方々も居られるかと思いますが、交通マナーの心掛けを忘れず、思いやりのあるドライバーになってくださいね。

     取材にご協力いただき、ありがとうございました!

     これからも、奈良県内で警察活動にご協力いただいている方々をご紹介していきたいと思います!